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2020年2月1日

筑紫宮詣。
今年はやけに暖かい。異常気象という言葉は、日常になってしまっている。
写真は、雪ではなく梅の花。
目に見えないものに不安を感じつつ、
目に見えないものに今があることを感謝しつつ。

たけのこの水煮パッケージ

○ 内容:アートディレクション、デザイン、コピーライティング
○ 制作物:水煮パッケージ
○ 制作年:2017年〜2018年

福岡県八女立花町にある、立花物産という筍の水煮を製造してある会社の、
商品パッケージのリニューアルに携わりました。
春採れたての竹の子は、大釜で蒸した後春の風味を閉じ込めて、関東圏のSEIYUで販売されています。

リニューアルのご相談をいただきヒアリングの後、工場内を見学させていただきましたが、
生産ラインがとても清潔かつ整理整頓されていて、長年卸をされている知恵が随所に見られました。
竹の子の中の混入物のチェック、梱包ミスのチェックなどいくつも工程を踏んで
作りあげられている姿勢から、商品の美しさに出ています。
リニューアルにあたっては、混入物のチェックが目視できることに配慮しつつ、
竹の子の姿が綺麗に見えるように、そして時期に応じた装いとなるよう、
最後にこれまでの竹の子の水煮のパッケージにはないものに。
と、いろいろなお題を整理しながら、市場にある竹の子のパッケージと比べながら
「新物」「レギュラー」「縁起物」と用途に分けてデザインしていきました。
書体は古本屋さんで面白い文字が使われている本を探し出し、文字をトレースしながら制作。
リニューアルにあたって、新たに竹の子のレシピも立花物産の女性スタッフの皆さんの協力を得て、
簡単でちょっと変わった竹の子料理レシピを作っています。

立花物産の社長さん、そして後継の岩下ご夫妻と一緒に竹ん子山を見ながら、
生産者の高齢化を危惧されていました。里山の保全も担われている営みなので、
まずはリニューアルのパッケージがたくさん売れることを期待しています。


新物パッケージデザイン
春一番に採られた筍のワクワク感や春の陽気を演出。販売期間は4月から5月ごろ。


基本パッケージデザイン
通年販売される筍のパッケージ。朝霧の中の竹林をモチーフに。


縁起物パッケージデザイン
お正月や雛祭りに使うゴロンとした筍には、目出度い装いを。販売期間は1月から2月ごろ。

蒜山耕藝 リーフレット

○ 内容:ブランディング、アートディレクション、デザイン、イラスト、撮影
○ 制作物:リーフレット
○ 制作年:2014年・2016年

蒜山耕藝との出会いは2012年に遡ります。
ネーミングに始まり、ブランドづくりの手伝いをこれまでさせていただいてます。

藝の語源は、人間が植物を植え、食べものをつくる姿です。
無農薬・無肥料の自然栽培に取り組んであるのですが、農法のことよりも蒜山耕藝の心の底からわき上がってくる
ものづくりの楽しみを一番に伝えたいと思いました。

このように以前のサイトの記事(2012年12月)に書いていますが、そのスタンスは今も変わりません。
それは蒜山耕藝の高谷夫妻の軸が、ずっとブレていないから。
最初に制作したリーフレットは、お米と丸餅を紹介するためのものでしたが、
今では様々な加工品や、彼らの活動拠点「くど」まで、紹介することができています。
お二人の夢を実現されていく姿にいつも勇気づけられます。
そして、彼らには愉快な食いしん坊仲間が集まっていて、蒜山が桃源郷と化しています。
このリーフレットはずいぶん前に作成しましたが、修正を加えバージョンアップを続けています。
今年は新たに最中の皮のパッケージが完成しました。
次は、どんなことか書き込まれていくのかとても楽しみです。

2016年から刷新しているリーフレット



2014年に制作した初代リーフレット
主軸のお米と加工品がお餅だけで、蒜山耕藝の想いを伝えたものです。
縦に開いていく折加工になるので、どうしても裏表紙の面は開いた時に、天地が他の面と上下逆転してしまいます。
そこで、食卓を俯瞰で撮影した写真だけを載せる策を取ることで、上下逆転の違和感を解消しました。
このリーフレットは今は利用されていないですが、お気に入りのデザインです。

デザイン講座「デザインの前のプレゼン」

年初の講座をご案内します。
クリエイターの方々を対象とした、デザインを始める前に必要な、企画提案の講座を開催します。

デザイン講座「デザインの前のプレゼン」
デザイン制作の前に行うことは沢山あって、実はこの作業(Pre・design)こそが、
アウトプットの質を左右するくらい、重要になっていきます。
例えば相談主からは、「パッケージデザインを作って欲しい」と言われても、
問題の本質はそこでなかったりすることは往往にしてあります。
全体像を捉えて、一番大切な軸を掴み、問題の解決策を講じることによって、
より包括的な提案ができると考えています。
この講座では、相談主がワクワクするような企画提案に取り組み、試行錯誤して得た経験やノウハウを公開して、
参加者の方が実践できるようになってもらえたらと思っています。

講座内容

【前半2時間くらい】
企画提案のノウハウをお話しします。

1. 話を聴く
ヒアリングの必要性について。
近頃取り組んでいる方法をお伝えします。

2. 未来予想図を描く
コンセプトワークをして、全体像をイメージできるように作る。
ここが成功を左右する鍵。

3. 予算を立てる
イメージを実現するための価格をわかりやすく伝える方法。
予算感もお伝えします。

4. 結果のデザインを観てみる
プレデザインに力を入れて、出来上がった実例紹介。

【残り1時間くらい】
井戸端会議
企画提案についてや、その他クライアントの関係づくりや、デザインの取り組みなど、
参加者全員で意見交換会を行います。

日時 
2月1日 15:00~18:00ごろ

場所
アソビドコロ寸時(福岡書芸院1F)
福岡県大野城市白木原5-1-27

受講料 
8,000円(税込)

対象
今回は、デザイナー・クリエイターの方を対象とさせていただきます。
・仕事の受注がツール単体になっている方
・ブランディングをしたい方
・なかなかデザイン提案が通らない方
・デザイン修正を沢山受けている方

お申し込み
参加ご希望の方は、お問い合わせページからお申し込みください。

お申込み締め切り 
1月30日(木) 定員:15名
※30日以降のキャンセルは、全額お支払いお願いします。

講師 

前崎成一
クリエイティブディレクター・デザイナー

アイデアという希望の種を運び、芽吹かせ、育つように。
アオバトは、面白い状況を作っていく創造の鳥です。
まだ言葉にならない想いをすくい、コンセプトを立て、
本来あるべき姿をデザインという手段を使って具現化し、
ご縁を結んでいきます。<プロフィール詳細

Palette head spa Sign

○ 内容:クリエイティブディレクション、デザイン、イラスト、コピーライティング
○ 制作物:ポストカード、額縁

唐津の美容室Paletteのウェブサイトを、以前制作させていただいた縁で、
今回、ヘッドスパのサービス案内のサインを、制作させていただきました。
ご夫婦で美容室をされていて、ご主人の中山さんはカットマン。
奈々子さんはシャンプーママとして、お客の髪と心をさっぱり軽やかにされています。
巷にヘッドスパという言葉がない時から、独学でシャンプーでの癒しを追求し、
知らず知らずヘッドスパを提供されていた状態でした。
そこで、もっと極めシャンプーだけでもお客様を癒したい想いで、
修行にも行き、ヘッドスパサービスを拡充されるタイミングで、
「何かスマートな案内ができないか?」というご相談を受けました。

スマートな案内とは何か考えた中で、辿り着いた答えは、インテリアに溶け込む「イラスト」でした。
どんなに凝ったデザインの案内メニューを作っても、
カットの最中鏡の周辺にサービスの提案があるより、
さりげなくサービスに関わるイラストを飾っておいて、尋ねられたお客さんには案内カードと一緒に伝えるという、
案内の誘導までをご提案しました。
この案内カードは葉書サイズになっていて、気づかれない方にもレジなどで手渡しもできます。
イラストは「眠れる森へようこそ」というテーマで、美女と野獣がシャンプー中に居眠りをしている様子を描きました。
額装は美容室のインテリアに合うように、hanatolifeの石川さんへご相談。
おかげさまで、ポストカードが見違えました。

臼杵の海

正月休みに、妻の故郷である大分の臼杵へ。
海の近くなので、海岸沿いを散歩。
年末から急にカメラのバッテリーが持たなくなってきた。
これは本体の問題なのか、電池の問題か?
頑張れα7!


子ども達だけで、遊びに行くようになった。


鴉と鳶が何かを食していた。

書き初め二〇二〇

今年も例年通り元日に書き初めで、「学」と酔書しました。
去年から新しい取り組みで、自主講座を色々と開催しましたが、
各講座を経験することによって、新しいアイデアが色々と湧いてくるので、
今年は、数多く講座やワークショップを企画して、学びの場を作っていきたいと考えています。
これまでのブランディングの仕事は、より総合的な相談ができる窓口となり、
よき理解者になれるよう「聴く」を追求していきます。
税理士さんを交えた「なりわい診療」や、「デザイン診療」も充実させていきたいかなと。

激動の2020年、気が滅入ってしまいそうな政治に、テクノロジーという怪物に、学ぶこと満載。
物の見方を変えて、たくさんの気づきのタネを見つけたいと思います。

今年も、皆さんどうぞよろしくお願いします!

謹賀新年2020

新年明けましておめでとうございます。
楽しく笑顔の多い年となることを、心から願います。

今年も、近所の宮地嶽神社(筑紫野市)で、初日の出を拝み、
元朝祭というものもあって、清々しい気持ちで元旦を過ごせました。



南畑美術散歩vol.6 リーフレット

○ 内容:アートディレクション、デザイン、イラスト
○ 制作物:リーフレット、手ぬぐい

那珂川市の恒例イベント南畑美術散歩のリーフレットデザインをさせていただきました。
6回も続くといろいろな変化が起こってきますが、今年は運営に若い世代が増え、
美術散歩の利便性や動画を使った情報発信に取り組まれるなど、
一味違う雰囲気がありました。
そこでリーフレットに求められたことは、美術散歩当日の回遊ツールとしての機能充実と、分かりやすい案内。
そこで、これまで1枚にたくさんの情報を詰め込んでいたものを、
事前告知のイベント内容と、当日回遊案内とに2枚に分けることに。
イベント内容のリーフでは、原点に戻り南畑の作家を紹介する目的で、作家さんの写真掲載を復活。
当日回遊案内リーフは、地図の中に回遊情報を入れるだけでなく、
差し込みで別紙入れる予定だったアンケートやスタンプラリー用紙を、
切り取りできるように加工して1枚に情報を集約しました。
切り取りする情報は後に、アンケートを書いた方がどんな場所を散歩したが分かるような仕掛けを。

美術散歩に訪れると、いつになく賑わっている様子で、トゥクトゥクが一際目を引いていました。
リーフレットも見やすくなったという声をいただき、一安心。
奔走された皆さん、本当にご苦労様でした。

事前告知リーフレット

当日回遊案内リーフレット

手ぬぐい

その年のカラーに合わせた手ぬぐいが販売されています。

公共のイベントでこんなに長く関わっているものは他にありません。
それは、プロデューサーの江副さんが、全体のコンセプトやコミュニケーション等の監修をされているところにあって、
プレイヤーとしては、フルスイングできるありがたい状況になっているし、
南畑美術散歩の世界観がブレずに確立されています。