Day

物語

壊れていたBRAUNの時計が、長い眠りから覚めて動き出した。
これは、時計屋さんも匙を投げてしまった代物で諦めていたのだけど、駄目元で先生に相談すると、
あっという間に蘇生。
聞くと、分解していくつものパーツを磨き上げて電気の流れを通してくださったのだと。
「時計は少し遅れていても、氣をつけて時間を繰り返し合わせていくと、不思議と動くようになる」という言葉が腑に落ちた。

先生のご自宅は、まさにデザイン博物館で、例えばBRAUNの話になると蔵書の中から、
関連の本(入手困難な本ばかり!)を引っ張り出されて、詳しく説明してくださり、
実物があれば、宝箱のような棚の中から登場し、さらに物語は続いていく。
そんな贅沢な個別授業を受けることができ、心が満ち溢れ余韻が残っている。
仕事と遊びの境のない生き方や、物と出会うということや、その関わり方など、多く気づきをいただいた。


ネットでどれだけ検索しても出会えない物語ばかり。